先日、東京ビッグサイトで開催された「カフェ&レストランショー2025」に、オーツミルクラボとして参加してまいりました!会場は、最新のフードトレンド、革新的な、そして何よりも「食」への情熱に満ち溢れていて、会場前からワクワクが止まりませんでした。特に私たちの目を引いたのは、職業柄なのか、植物性ミルク、とりわけオーツミルクの存在感です。
本記事では、カフェ&レストランショー2025で感じたオーツミルクの現在と未来、そして日本の植物性ミルク市場の動向について、オーツミルクラボならではの視点から深く掘り下げていきます。
カフェ&レストランショーに集結したオーツミルク
今年のカフェ&レストランショーでは、多くの企業が植物性ミルク、中でもオーツミルク企業の展示を多く見かけました。これは、日本のカフェ・レストラン業界におけるオーツミルクの重要性が高まっていることを明確に示しているといえるでしょう!
特に注目したのは、以下の企業です。
- Alpro バリスタシリーズ オーツミルク(アルプロ/ダノンジャパン株式会社)
- Minor Figures(マイナーフィギュアズ/株式会社若翔)
- Ave Natur(アヴェナチュール/Step by Step)
- KOJI BARISTA EDITION(麹バリスタエディション/マルコメ)
これらの出展企業からは、単に製品を展示するだけでなく、カフェやレストランでの具体的な活用方法、バリスタとのコラボレーション、そしてサステナビリティへの貢献といった多角的なアプローチが見られました。
オーツミルクラボとして、これら企業の出展は、オーツミルクが単なる代替品ではなく、新たな価値を創造する素材として認識され始めている証拠だと強く感じました。




Alpro バリスタシリーズ オーツミルク

項目 | 内容 |
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販売場所 | Amazon、タカナシほか(スーパーなど小売はほとんどなし) |
会社 | ダノンジャパン株式会社 |
カフェレス、ならびにSCAJなど展示会常連のアルプロ。数年前から出展をし続けているからこそ、その知名度と市場での存在感はどのオーツミルクと比較しても圧倒的です。
今年もカフェ向けのバリスタシリーズを全面的に押し出し展開をしていました。市販のものと比べてミルクのフォームから味わいまで全く異なり、小売で販売されているアルプロオーツミルクよりも値段は1.5倍ほどします。
より詳細な内容はこちらから!

Minor Figures(マイナーフィギュアズ)

項目 | 内容 |
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販売場所 | ネットスーパー、オーガニックストア、カフェなど |
会社 | 株式会社若翔(販売代理店) |
こちらも常連のオーツミルクメーカー、マイナーフィギュアズ。オーガニックシリーズのパッケージが変わり、今までなかった緑色を採用。相変わらずかわいいパッケージで大好きなブランドです。
カフェでの知名度はすでに高く、今回の出展ブースはいつもよりも少し小さめだった印象。日本ではオーツミルクの展開しかありませんが、今後本国イギリスなど海外で販売されているチャイなども日本展開されたら嬉しいなぁと個人的には思っています。
より詳細な内容はこちらから!

Ave Natur(アヴェナチュール)

項目 | 内容 |
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販売場所 | goooods、Amazonほか |
会社 | Step by Step株式会社(販売代理店) |
すでに日本で600店舗ものカフェ・レストランで導入されているアヴェナチュール。フィンランド発のブランドで、2023年12月ごろから日本で発売開始され、瞬く間に人気オーツミルクブランドとなりました。
北欧ブランドは実はOATLYが先駆けて日本に上陸していましたが、現在は販売されていません。北欧フィンランドのオーツミルクを感じたい方はアヴェナチュールが一番手に入れやすく、美味しい選択肢となっています。
KOJI BARISTA EDITION ※オーツミルクではありません

項目 | 内容 |
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販売場所 | マルコメ B to B shop |
会社 | マルコメ株式会社 |
番外編として、オーツミルクではありませんが、米麹で作られたKOJI BARISTA EDITIONにもとても興味深かったです。飲ませてもらいましたが、オーツミルクと引けを取らないくらい、いやオーツミルクよりもとても甘いのが印象的なこの米麹ミルク。都内カフェでも少しずつ展開しているとのことです。
過去から紐解くカフェ&レストランショーとオーツミルクの歩み
過去のカフェ&レストランショーにおける植物性ミルク、特にオーツミルクの出展状況を振り返ると、その市場の成長と密接に連動していることがわかります。
数年前までは、植物性ミルクのブースは豆乳が中心であり、オーツミルクはごく一部の専門的なブースで紹介される程度でした。しかし、ここ数年の市場の急成長に伴い、展示会でのオーツミルクの存在感は飛躍的に増しています。
これは、消費者のニーズの変化に加えて、供給側の企業がオーツミルクの潜在能力を認識し、積極的に製品開発と市場投入を進めてきた結果と言えるでしょう。展示会の規模や出展内容の変化は、まさに日本の植物性ミルク市場の成熟度を示すバロメーターとなっています。
オーツミルクラボは、この変化を肌で感じながら、オーツミルクが単なるブームではなく、日本の食文化に定着しつつあることを確信しています。
カフェ&レストランショー2025で見えたオーツミルクの未来像
今年のカフェ&レストランショー2025は、オーツミルクの未来に対する多くの示唆を与えてくれました。
今回の展示では、単にコーヒーやラテの代替ミルクとしてだけでなく、スムージー、デザート、ベーカリー製品、さらには料理への応用といった、オーツミルクの多様な可能性が提案されていました。
すでに海外ではオーツミルクを「飲み物」としてではなく、「デザート」などといった横展開をどんどん広げていっています。日本ではまだオーツミルクの需要がそこまで多くはないため、そこに踏み出す企業は少ない一方、逆に言えばブルーオーシャンの領域とも捉えられそうです。
もし面白そうな動きを仕掛けようとしているオーツミルク企業・個人の方がいらっしゃったらぜひ教えてください!
日本でのオーツミルク販売実績が過去にないからこそ、新興オーツミルク企業の販売計画はかなり難航します。小売で展開を始めるべきなのか、それがスーパーなのかコンビニなのか、はたまたカフェなど卸のみの展開にするのか…ただここ数年の動きをみていると、やはり「業務用オーツミルクの参入」が一つの成功のキーとなりそうです。
業務用オーツミルクの本格参入は、カフェやレストランがより手軽に、そして安定的にオーツミルクを導入できる環境が整いつつあることを意味します。これにより、中小規模のカフェでもオーツミルクの導入が進み、市場全体の拡大に拍車がかかることが期待されるはずです。
- Alpro:日本バリスタ協会 技術研究委員長 篠崎好治さん
- マイナーフィギュアズ:2015コーヒーフェスト ラテアート 世界選手権 シカゴ大会 田中大介さん
- アヴェナチュール:ラテアート世界チャンピオン here Kyoto 山口淳一さん
「Alpro」や「アヴェナチュール」のコラボレーションに見られるように、バリスタやコーヒー業界のプロフェッショナルとの協業は、オーツミルクの品質向上と普及において不可欠です。今後も、オーツミルクメーカーとバリスタが連携し、最高のコーヒー体験を追求する動きが加速すると考えられます。
まとめ:オーツミルクが拓く、日本のカフェ文化の新たな地平
カフェ&レストランショー2025は、日本のカフェ・レストラン業界におけるオーツミルクの存在感と、その将来性を示す重要なイベントでした。健康、環境、そして美味しさを追求する現代のニーズに応えるオーツミルクは、単なる乳製品の代替品としてではなく、日本のカフェ文化をさらに豊かにするキープレイヤーとしての地位を確立しつつあります。
オーツミルクラボは、これからもオーツミルクの魅力を最大限に引き出し、日本の皆様にその美味しさと可能性をお届けできるよう、研究と情報発信を続けてまいります。カフェやレストランの皆様には、ぜひオーツミルクの導入を積極的に検討いただき、お客様に新たな価値を提供していただきたいと願っています。
未来のカフェ体験は、きっとオーツミルクと共に進化していくことでしょう。みなさんも一緒にその途中を楽しみながら追っていけると嬉しいです!