2025年は、日本でもオーツミルクの認知度がグッと上がり、飲む方も増えた一年間になりました。
何より、「牛乳の替わり」としてではなく、「味が好きだからオーツミルクを飲む」「健康のためにオーツミルクを飲む」というように、飲もうと思う理由がより多様になり、日本にもかなり浸透していっていると肌で感じています。
カフェでオーツミルクを選び注文している方も、よく見かけるようなりました。スーパーでもコンビニでも、特に都市部では販売されている確率が高いと思っています。
今回は、2025年のオーツミルクの代表的なニュースを振り返りつつ、今年2026年は日本のオーツミルクにとってどういう年になっていくのか、予想してみようと思います。
2025年オーツミルク総まとめ
2025年で発表されたニュースや出来事をまとめました。特に印象に残っているものを中心に3点お伝えします。
- 【コンビニに登場】ミニサイズのオーツミルクで日常に溶け込めるか
- 【ファッションブランドとコラボ】他業界への進出でカルチャーに浸透
- 【研究結果】セカンドミール効果による空腹感の抑制効果あり
コンビニに登場!ミニサイズのオーツミルクで日常に溶け込めるか
2025年4月、インドネシア発のOATSIDE(オーツサイド)のミニサイズが、関東一部店舗限定のコンビニで販売されました。
こちらも各メーカー、オーツミルク関係の方は大注目したニュースだったと思います。実は今までもコンビニでミニサイズのオーツミルクが売られていた(別メーカー)のですが、ことごとく失敗しあっという間に姿を消してしまっていました。
そのような中で、黒船のように来日したOATSIDEが新しい波を起こす「コンビニへの台頭」を果たしました。結果、2025年で下記のような変化をもたらした一大要因でだったことは間違い無いでしょう。
| 項目 | OATSIDE以前 | OATSIDE以後 (2025-2026) |
| 棚の構成 | チルドコーヒー、乳飲料が主役。 | 植物性ミルク専用コーナーが定着。 |
| 購買層 | ヴィーガン、乳アレルギー層が中心。 | 「美味しいから」「パケ買い」の一般層が急増。 |
| 味の基準 | あっさり・さらさらした味。 | 濃厚・クリーミー・ラテ感覚の味が標準に。 |
カルチャーへの浸透:超有名ファッションブランドとのコラボ
2025年5月、イギリス発のマイナーフィギュアズと、NIGO®の「ヒューマンメイド(HUMAN MADE)」との異色コラボが実現しました。
今までは各メーカーのオリジナル商品としてのグッズ販売は行われていました。それこそ靴下やバッグなどなど。
このコラボによって、オーツミルクが「健康」や「サスティナブル」の文脈にとどまらず、「ライフスタイルアイコン」として、その人のセンスや生き方を周りに伝えるアイコン(目標)になったと、そう捉えられると思っています。
この記事を書いている2月現在、OATSIDEの本社のあるインドネシアでは、現地人気アパレルとのコラボが発表されました。
このように、オーツミルクは若者のファッションに溶け込み、その先の日常にも溶け込んできています。単なる健康ドリンクの枠を超えた存在になってきていますね。
私は買います。このコラボの服。
【研究結果】オーツミルクのセカンドミール効果による空腹感の抑制効果あり
オーツミルクには、オーツ麦由来の水溶性食物繊維βグルカンが含まれていることから、セカンドミール効果で空腹感の抑制効果があると言われていました。
ただそれは、「オーツ麦がそうだからオーツミルクもそうでしょ」という、あくまで推察でしかなかったんです。
2025年3月、株式会社明治と大妻女子大学の青江教授たちがその効果の可能性を確認し、オーツミルクは「やっぱり健康にいいんだ!」と裏付ける結果になりました。
この研究結果は各メーカー自身も、オーツミルクの健康効果を謳える裏付けになるので、かなりインパクトはあったんじゃないかなと思います。
この研究結果により変わった3つのこと
これまで、オーツミルクは「牛乳が飲めない人の代替品」、または「環境にやさしい選択肢」として選ばれてきました。もちろん、その選択は間違いではなく、これからもそういった需要は増えていくと思います。
一方今回の研究結果で、「空腹をコントロールする飲み物」として、ダイエット層やビジネスパーソンにも確固たる研究結果を元に選ばれるようになりました。
オーツミルクの原料となるオーツ麦、オートミール。
オーツミルクの加工過程で食物繊維が壊れたり取り除かれたりするため、オートミールよりも健康効果は低いんじゃないか、という評判がありました。
明治の研究では、「飲料化するために低分子化されたβグルカンこそが、短時間で腸内細菌に作用し、セカンドミール効果を生む」という事実を証明しました。
栄養学界隈では知られていた言葉ですが、この「セカンドミール効果」を2025年に聞いた方も少なくはないはず。
SNSやメディアでも取り上げられるようになり、特にメーカーが「食物繊維量」や「βグルカン含有量」を強調し始めたのは、この研究結果が影響していると言えます。
2026年はどうなる?海外での市況も踏まえた、オーツミルクの今後を予想
海外と日本のオーツミルクの市況は全く異なりますが、それでも今年はこんなことが進んでいくんじゃないかと思っています。
- 脱液体・脱炭素に向けた輸送・パッケージの進化
- デカフェと「アジアンフレーバー」の兆し
- 国内オーツミルクの開発
脱液体・脱炭素に向けた輸送・パッケージの進化
minor figuresとOATLYを中心に、オーツミルク製造サプライチェーン全てにおける、CO2排出量削減に向けた取り組みが始まっています。
そもそもオーツミルク1Lの生産に必要な水が、牛乳の約1/13と言われています。圧倒的な資源効率で、CO2排出量も牛乳よりも約80〜86%削減可能です。
そんなオーツミルク、次の手は輸送時にかかるCO2を削減する解決策として、パッケージの軽量化・コンパクト化を推進しています。通常テトラパックなど四角柱のパッケージで販売されていますが、minor figuresは昨年、パウチ型を開発し話題になりました。
仕組みは簡単で、液体ではなく粉状に圧縮し、体積容量を削減、輸送のコスパを驚異的にあげ、一度の配送でこれまでよりも多く輸送することを可能にしました。
ではそれをどうすればオーツミルクとして飲むかというと、消費者のもと、またはカフェなど卸先で水を入れ溶かすことでオーツミルクがその場で完成します。
▼ぜひこちらの動画をご覧ください!イメージが湧きやすいと思います
ポスト抹茶!デカフェと「アジアンフレーバー」の兆し






Oatlyの2025-2026レポート内で、こんなことが書かれていました。
アジアの多様なフレーバーや儀式、伝統が世界を巡り、またアジアへと還ってくる―そんな動きがさらに活発になるでしょう。
「抹茶マニア(Matchamania*)」が火付け役となり、世界中のドリンクメニューに東アジアや東南アジアのあらゆる食材が取り入れられるようになりました。それに伴い、ウベ(紅山芋)、パンダン、ほうじ茶といった、よりエキゾチックな食材のオンライン検索数も増加しています。
「タロイモ(里芋の一種)やウベ、あるいはカラマンシーやユズなどが注目されていると感じます。東アジアや東南アジアの農産物が、メインストリームへと浸透しつつあるのです」―― アメリカ・ロサンジェルスの専門家
原文
Expect more flavors, rituals and traditions from across Asia to travel around the world and back again. Online searches for more exotic ingredients like Ube, Pandan and Hojicha are all on the rise, as Matchamania has opened the floodgates for a myriad of East and Southeast Asian ingredients entering drinks menus across the world.
“I see taro or ube coming up or calamansi and yuzu. So, there’s movement of East Asian and Southeast Asian produce into the mainstream.”
*Matchamania:世界的に抹茶ブーム(抹茶の熱狂的な人気)を指す言葉、または抹茶関連のコンテンツ。
Oatly Investors – Future of Taste Report 2026
Rowena Roos, Oatly Global Head of Food and Drinks Experience
これまで世界を熱狂させてきた「抹茶(Matcha)」をきっかけに、東アジアや東南アジアの伝統的な食材が、かつてない勢いで世界のドリンクメニューに浸透しています。
- ウベ(Ube): フィリピン産の鮮やかな紫山芋。その美しい発色はSNS映えも抜群。
- パンダン(Pandan): 「東洋のバニラ」とも呼ばれる甘く香ばしいハーブ。
- ほうじ茶(Hojicha): 抹茶に続く日本発のヒット。香ばしさと低カフェインが魅力。
これらの食材は、オーツミルクの穀物由来の甘みと相性が抜群。例えば「ウベ・オートラテ」や「パンダン・アイスミルク」は、2026年のカフェの看板メニューになるかもしれません。
デカフェ関心が90倍に!?
またデカフェについてもこのように分析しています。
「Conscious Indulgence(意識的な充足)」:次世代のドリンク・トレンドの核心は「バランス」にあります。
2025年には、デカフェに関するGoogleのデイリーインプレッション数が90倍にまで急増しました(CultureLab Navigate data 2024-2025)。2026年にはデカフェや低糖質の人気がさらに爆発するでしょう。消費者は、これまでにない新しい体験を求めつつも、砂糖に頼らない、よりマインドフルで健康を意識した選択肢を求めているからです。
「デカフェが非常によく売れています。かつてないほどの勢いです。多くの人々が、自身のカフェイン摂取量に非常に気を配るようになっています」 ―― ベルリンの専門家
Oatly Investors – Future of Taste Report 2026原文
Conscious Indulgence: This next wave of drinks is all about balance. With daily google impressions for decaf having grown 90x in 2025 [CultureLab Navigate data 2024-2025] the popularity of decaf and low sugar is ready to surge in 2026, as consumers demand more mindful, health-conscious options that don’t rely on sugar for that fresh new experience.
“A lot of decaf is being sold. Way more than ever before. A lot of people are taking care of their caffeine intake.” Berlin
Rowena Roos, Oatly Global Head of Food and Drinks Experience
2025年、デカフェに関する検索インプレッションは、なんと前年比で90倍という驚異的な伸びを記録しました。
「コーヒーは好きだけど、夜はぐっすり眠りたい」「カフェインの摂りすぎを抑えたい」という人々が急増。
砂糖に頼るのではなく、素材本来の風味や新しい体験で心を満たす「マインドフル」な選択が主流になります。
「デカフェがかつてないほど売れている」というドイツ・ベルリンからの報告でしたが、もちろん日本に必ずしも当てはまるわけでは無いと思います。
しかし、私もよくデカフェを飲みたい!という声を聞きます。デカフェ・オーツミルクラテ…スタバなどではカスタムできるかもしれませんが、どのカフェでも洗濯できるようになれば嬉しいですね!
国内オーツミルクの開発

国産のオーツミルクを作ろうとしている未来369ファーマーズさん。昨年にオーツミルク飲み比べ会が行われましたが、その時にも実は試作品を飲ませてもらいました。
正直、いま国産でこの美味しさが飲めるんだったら、今飲んでいるオーツミルクからすぐ乗り換えちゃうかも…そんなレベルまですでに開発が進んでいます。
オーツミルクの飲み比べ会についての記事はこちらからご覧いただけますが、今年正式に完成できるかも…!とのウワサが出ているので、とても期待しています。
2026年、オーツミルクは「日常を彩るインフラ」へ
2025年は、オーツミルクが単なる「牛乳の代用品」という枠を完全に超え、私たちのライフスタイルや健康管理に欠かせない「選ぶ理由のある選択肢」へと進化した1年でした。
コンビニでの手軽な飲用体験、ファッションブランドとのコラボによる文化的価値の向上、そして明治の研究による「セカンドミール効果」の科学的証明。これらすべての要素が重なり、オーツミルクは今や、都市部を中心に確固たる地位を築いています。
2026年、私たちが注目すべき3つの潮流
今年、2026年はさらに一歩進んだ「オーツミルクの深化」が始まります。
- 「飲む」から「整える」へ
デカフェ需要の爆発や、アジア由来の豊かなフレーバー(ウベ、パンダン、ほうじ茶)との融合により、単なる水分補給ではなく、心と体を整える「マインドフルな体験」としての飲用が広がります。 - 地球に寄り添う進化
パウチ型や粉末化といったパッケージのイノベーションにより、利便性を保ちながら輸送時のCO2排出を極限まで抑える「一歩先のサステナビリティ」が一般化していくでしょう。 - 「国産」という新しい選択肢
待望の国内産オーツミルクの開発が進むことで、より鮮度が高く、日本の食文化にマッチした「日本基準の美味しさ」が食卓に並ぶ日もすぐそこまで来ています。
最後に
「健康にいいから」「環境にいいから」という義務感ではなく、「この味が好きだから」「このブランドの考え方に共感するから」。そんなポジティブな理由でオーツミルクを手にする人が、2026年はさらに増えていくはずです。
進化を続けるオーツミルクの世界。次はどのブランドの、どんなフレーバーを試してみますか?あなたの日常をより豊かに、よりスマートにする1杯を、ぜひ見つけてみてください。


