「牛乳の代わりに、オーツミルクでカルシウムは足りるの?」
牛乳から置き換えようかなと思っている方からよく聞く、そんな不安や気になる声。とてもわかります…!
結論、カルシウム強化の表示があるオーツミルクなら、牛乳とほぼ同じかそれ以上カルシウムを含むものが多いんです。一方で、無加糖・無強化タイプはカルシウムが少なめ。まずはパッケージの「カルシウム量(mg)」と「ビタミンDの有無」をチェックしてみましょう。
- 牛乳並みなら、カルシウム強化の表示がある商品を選ぶ。
- 同じブランドでも、商品の種類(無糖・バリスタ用など)や販売地域、製造時期の違いで表示値が変わることがある。必ず手元のパッケージで確認。
- 本記事では1杯(200ml)でどのくらい満たせるかを見やすい表で整理。足りない分は食事やビタミンDの併用で上手に補うコツも紹介。
100mlあたり | カルシウム量 |
---|---|
牛乳 | 113-127mg |
alpro 砂糖不使用 | 144mg |
OATSIDE | 98mg |
minor figures | 120mg |
全体像を知りたい方はオーツミルクの基礎と栄養、各社の違いは7社比較ランキングも参考にどうぞ。
※ 表示値はメーカー公表または国内流通品のパッケージ記載を基準とします。商品の種類・販売地域・製造時期の違いにより栄養成分表示が異なる場合があります。
【結論】牛乳並みは「カルシウム強化」品で叶う
「牛乳の代わりになるくらいカルシウム、ちゃんと入っているのかな?」
そんな不安があるときは、まずパッケージの“栄養成分表示”と“強化の有無”を一緒に見てみましょう。
カルシウムを強化したタイプなら、100mlあたり約120〜144mg前後の表示が目安。1杯(200ml)で約240〜288mgと、牛乳にかなり近いラインをねらえます。
いっぽう、無加糖=砂糖を加えていないという意味で、カルシウムの量とは別の話です。「無加糖・無強化」タイプはカルシウムが少なめのことが多いので、“カルシウム ○mg”の数値と“ビタミンD”が入っているかをセットで確認すると安心です。
ラベルの読み方ミニガイド(10秒でOK)
- 栄養成分表示で「カルシウム」を確認:100mlあたりで120mg以上なら、強化タイプの目安。
- 「ビタミンD」の記載有無:カルシウムの利用を後押ししてくれる栄養素。入っているとより心強い。
- 原材料をざっと見る:「炭酸カルシウム」「リン酸カルシウム」などがあれば強化のサイン。
※ 同じブランドでも、商品の種類(無糖・バリスタ用など)や販売地域、製造時期によって表示値が変わることがあります。最終判断は手元のパッケージでどうぞ。
よくあるつまずき|ここだけ気をつければ大丈夫
- 「無加糖=栄養無添加」ではありません。甘さの有無と、カルシウム・ビタミンの強化は別の項目です。
- 100mlと200mlの見間違い:コップ1杯はだいたい200ml。数字は2倍換算でイメージ。
- “カルシウムの数値”だけで判断しない:可能ならビタミンDの有無も一緒にチェック。
目安のイメージとして「カルシウム強化・100ml=120〜144mg」なら、200mlで30〜44%(成人の目安に対して)をカバー。無強化タイプは少なめなので、食事で他のカルシウム源(小松菜、しらす、ヨーグルト など)を足す発想が安心です。
牛乳並みをねらう近道は、「カルシウム量(mg)」と「ビタミンDの有無」を見ること。ここが“牛乳に近づくかどうか”の分かれ道です。迷ったら、まずは強化表示のある無糖タイプから試してみましょう。
ブランド別カルシウム量の早見表(国内で買いやすい製品)
ここでは現在入手しやすい国内流通品を中心に、カルシウム量の目安をまとめました。
まずは「カルシウムの表示(mg)」と「ビタミンDの有無」を手元のパッケージで確認するのが近道です。
製品(タイプ) | Ca(100mlあたり) | 1杯=200ml | 成人の目安に対する充足※ | 補足 |
---|---|---|---|---|
Alpro オーツ(無糖/強化) | 約120〜144mg | 約240〜288mg | 女性650mg:約37〜44%/男性800mg:約30〜36% | ビタミンDありの製品も多く、“牛乳に近づけたい人”の本命 |
OATSIDE(強化) | おおむね約120mg | 約240mg | 女性:約37%/男性:約30% | 原材料にカルシウム由来成分。一部でD添加の有無が異なるため要確認 |
明治 まるごとオーツ(無強化) | カルシウム表示なし(少なめ) | — | — | 味や使い勝手重視なら◎。Caは他食品で補う前提 |
マルサンアイ OATS MILK クラフト(無強化) | カルシウム表示なし(少なめ) | — | — | ラテ用途などに人気。Ca確保は別途が安心 |
牛乳(比較用・普通牛乳) | 約110mg | 約220mg | 女性:約34%/男性:約28% | “目安のものさし”。オーツの強化タイプは牛乳級をねらえる |
読み解きポイント:カルシウムをしっかり取りたい日は、AlproやOATSIDEなど“強化”タイプが目安を満たしやすい選択。いっぽうで無強化タイプは、味や使い勝手を優先しつつ、小松菜・しらす・ヨーグルトなどの食品でやさしく補うイメージが安心です。
関連:ブランド別の詳しい特徴は、Alproの解説/OATSIDEレビューも参考にどうぞ。
※ 成人の目安は日本の食事摂取基準(女性650mg/男性800mgの目安)。
※ 数値はパッケージ記載やメーカー公表例をもとにした目安です。商品の種類・販売地域・製造時期の違いで変わる場合があります。
1日の目安(日本の食事摂取基準)と“1杯でどのくらい?”
「結局、1杯でどのくらい足りるの?」
まずは1日の目安(カルシウムの推奨量)を知ると、オーツミルクの位置づけがグッとつかみやすくなります。目安としては、成人女性は約650mg、成人男性は約800mg。ここに対して強化タイプのオーツミルクを200ml飲むとどのくらい満たせるかを、表でイメージしてみましょう。
区分 | 1日の目安(mg) | オーツ(強化)200ml | 牛乳200ml(比較) |
---|---|---|---|
成人女性 | 約650 | 約240〜288mg(約37〜44%) | 約220mg(約34%) |
成人男性 | 約800 | 約240〜288mg(約30〜36%) | 約220mg(約28%) |
※ 強化タイプの例:100mlあたり約120〜144mg → 200mlで約240〜288mg。
※ 年代・ライフステージ(妊娠・授乳など)で目安は前後します。お子さまは別基準です。
- 栄養成分の単位を確認:多くは100mlあたりで記載。
- 1杯=200mlで2倍にする:例)100ml=130mgなら、200ml=260mg。
- 1日の目安に対して割合を計算:女性650mgなら、260mg÷650mg≒40%。
“1日の中でどう飲む?”のヒント
- 朝にコップ1杯:強化タイプ200mlで約30〜44%を先取り。
- 食事と合わせる:小松菜の和え物、しらす、ヨーグルトなど他のカルシウム源と一緒に。
- こまめに分ける:一度にたくさんより、朝・昼・夜に分散のほうが続けやすい。
目安に対していま飲んだ1杯がどのくらいかが分かると、不足分を食事で自然に補う計画が立てやすくなります。無理なく、気持ちよく続けていきましょう。
吸収を高めるコツ|D・たんぱく質・食事と一緒に
せっかくカルシウムを選ぶなら、体にきちんと活かせる飲み方がうれしいですよね。
むずかしいことは不要。ビタミンD/たんぱく質/食事と一緒の3つを意識するだけで、毎日の一杯がぐっと頼もしくなります。
3つの基本|今日からできる小さな工夫
- ビタミンDとセットに:オーツミルクの栄養成分に「ビタミンD」が入っていると心強いです。食事では魚・卵・きのこ類などと合わせるのも◎。
- 食事と一緒に飲む:空腹時より、朝食や昼食と一緒に。消化吸収の流れに乗せるイメージで取り入れましょう。
- たんぱく質も少し意識:主菜(魚・肉・大豆)やヨーグルトなど、たんぱく質のある皿が同じ食事にあるとバランスが整います。
牛乳の“吸収しやすさ”はヒントになる
一般に、牛乳はカルシウムが体に取り入れられやすい例として紹介されます。理由のひとつは、カルシウム量そのものに加え、たんぱく質や乳糖など複数の成分が一緒に含まれていること。
オーツミルクでも、カルシウムが明記された“強化タイプ”を選び、ビタミンDや食事と合わせることで、毎日の一杯をより前向きに活かせます。
注意ポイント|安心して続けるために
- 数値はあくまで目安:パッケージの表示値は商品タイプ・販売地域・製造時期で変わることがあります。最終確認は手元の表示で。
- サプリ併用はほどほどに:サプリで大量に上乗せするより、飲み物+食事で分散するほうが安心です(体調やお薬のある方は医師・薬剤師に相談を)。
- 無理のない量で:お腹がはりやすい日や体質によっては、回数を分けて少しずつ。続けやすさを優先しましょう。
「強化タイプを選ぶ」「ビタミンDも意識」「食事と一緒に」の三拍子で、同じ200mlでも手応えが変わります。明日の朝食から、やさしく始めてみましょう。
オーツミルクはなぜカルシウムが豊富?牛乳や乳製品との違いについて
オーツミルクとは、オーツ麦(和名:えん麦・燕麦)を原料とした植物性ミルクです。様々な栄養素がオーツミルクに含まれていますがオーツ麦由来のカルシウムがオーツミルクにも含有されています。
乳製品以外にもカルシウムは含まれている
- 魚介類
- 藻類
- 乳類(牛乳)
- 豆類
- 種実類
- 野菜類
- 穀物類(オーツ)
これらがカルシウムが豊富に含まれている食物です。やはりカルシウムといえば牛乳のイメージが強く、乳類だけと思った方も少なくないはず。一方で人間の体内でも体重の1〜2%ほどカルシウムを蓄積しており、実は生体内に最も多く存在するミネラル=カルシウムでもあるんです。
だからこそ乳製品や乳類からだけでなく、さまざまな食べ物からカルシウムをバランスよく摂取すると食生活もより豊かになります。オーツミルクはその一助になるポテンシャルを秘めているのです。
オーツミルクのカルシウムは牛乳など乳製品のカルシウムと違う

ひとえにカルシウムと言っても、動物性のカルシウムと植物性のカルシウムでは体内への吸収率が変わります。
カルシウム吸収率 | |
---|---|
乳製品 | 40% |
魚介類 | 30% |
野菜・穀物類 | 19% |
オーツミルクも穀物類の植物性カルシウムのため、カルシウムの吸収率は牛乳など乳製品と比べて低いです。
ただもちろん、オーツミルクはカルシウムを全く吸収できないわけではありません。他の食品と組み合わせで補うことができます。
吸収率が低い?
オーツミルクに代表される植物性食品・飲料には、
- シュウ酸(ほうれん草に多い)
- フィチン酸(豆・穀物類に多い)
- リン
- 食物繊維
が含まれ、これらがカルシウムの吸収を阻害する原因となっています。一方牛乳など乳製品は吸収率を高める成分も含まれており、やはり効率的に吸収できるのは乳製品と言えそうです。
カルシウムはマグネシウムと一緒に
栄養成分
- 種実類:ナッツ、アーモンド系
- 魚介類:小魚
- 海藻類:アオサ、ひじき、焼きのりなど
- 野菜類:切り干し大根、ほうれん草など
- 豆類:きなこ、納豆、木綿豆腐
オーツミルクは植物性カルシウムのため、上記のカルシウム吸収を促進する食物を一緒に摂取するといいでしょう。
よくある質問(Q&A|カルシウム編)
手作りオーツミルクはカルシウムが少ない?
はい。えん麦と水だけで作る手作りや無強化タイプは、カルシウムが少なめと考えるのが安心です。
カルシウムを確保したい日は「カルシウム ○mg」や「ビタミンD」表示のある強化タイプを選ぶか、小松菜・しらす・ヨーグルトなどの食品でやさしく補いましょう。
子どもにはどのくらい飲ませればいい?
お子さまは年齢で必要量が変わるため、まずはコップ半分(約100ml)から食事と一緒に様子見がおすすめ。
強化タイプなら200mlで成人の目安の約3〜4割のイメージです。アレルギー表示(えん麦など)と体調を確認しつつ、乳製品・小魚・葉物など他のカルシウム源もバランスよく取り入れてください。
カルシウムのとり過ぎは大丈夫?上限はある?
あります。
一般に成人(18歳以上)の耐容上限量は1日2,500mgの目安とされています。
通常の食事だけで超えることはまれですが、サプリや強化食品の重ね取りで上回る場合があります。心配なときは、飲み物+食事で分散し、持病や服薬がある方は医師・薬剤師にご相談ください。
「無加糖」ってカルシウムが入っていないという意味?
いいえ。
「無加糖」は砂糖を加えていないという意味で、カルシウムやビタミンの有無とは別です。
カルシウムを意識する日は、栄養成分の「カルシウム(mg)」と「ビタミンD」の有無をチェック。強化タイプを選ぶと牛乳に近い量をねらえます。
まとめ|今日の一杯を、もっと心強く
オーツミルクでカルシウムをしっかりとりたい日は、「カルシウム(mg)の明記」×「ビタミンDの有無」をラベルで確認。強化タイプを200mlにすると、成人の目安の約3〜4割をやさしく満たせます。
いっぽうで無強化タイプは少なめ。味や使い勝手で選ぶ日は、小松菜・しらす・ヨーグルトなどの食品でそっと補えば十分です。
- まずは表示をチェック:100mlあたりのカルシウム量/ビタミンDの有無。
- 1杯=200mlで考える:パッケージが100ml表記なら2倍で計算。
- 食事と一緒に:“D・たんぱく質・食事同時”で活かしやすく。
- 数値はあくまで目安:同じブランドでも商品タイプ・販売地域・製造時期で表示が変わることがあります。
無理のないペースで、気持ちよく続けられる形がいちばん。明日の朝、まずは200mlの一杯からはじめてみませんか。
※ 本記事は国内で入手しやすい現行品の表示例を基準に整理しています。最終的な栄養成分は必ずお手元のパッケージをご確認ください。