オーツミルクはやさしい甘みが特徴ですが、糖質は牛乳や豆乳よりやや多めです。そのためオーツミルクって太りやすい…?と感じる方も少なくありません。
一方で、食物繊維(β-グルカン)が豊富で、血糖値の上昇は緩やかとされています。
糖質を気にしながらもバランスよく取り入れるコツを押さえることで、安心して日常に取り入れられますよ!
糖質について
- 100mlあたりの糖質は目安4〜8g(商品差あり)。牛乳・豆乳より多め。
- β-グルカンなどの食物繊維があり、血糖応答は穏やかとされる。
- 糖質が気になる人は「無糖(砂糖不使用)」表示と成分表をチェック。
| 100mlあたり | 糖質 |
|---|---|
| 牛乳 | 4.8g |
| 豆乳 | 1.4g |
| alpro 砂糖不使用 | 6.0g |
| OATSIDE | 7.3g |
| minor figures | 4.2g |
| まるごとオーツ | 4.1g |
まず全体像を掴むなら、オーツミルクの基礎と栄養や、最新の7社比較ランキングもどうぞ。
オーツミルクの糖質量|一言でいうと「牛乳より多め」
100mlあたりの糖質はおおむね4〜8gが目安(製品により差)。
下記の表でも分かりますが、牛乳よりも糖質が多めの傾向にあります。オーツミルクの自然な「甘み」から、糖質の高さを気にされる方も決して少なくはありませんが、この甘さは砂糖によるものではありません。
これは、オーツ(えん麦)由来のでんぷんが酵素の働きで糖に分解される工程によるもの。自然由来の甘さなんです。
ここでは他のミルク代替と100mlあたりの目安値で比べてみます(栄養強化・甘味料の有無で変わるため、あくまで参考程度に)。
他ミルクとの比較表(100ml目安)
| 飲料(100ml) | 糖質 | カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 食物繊維 | ワンポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オーツミルク(無糖) | 4〜8g | 40〜60kcal | 1.0〜1.5g | 1.5〜3.0g | 0.8〜1.6g | 自然な甘み。β-グルカンが特長。 |
| 牛乳(成分無調整) | 4.8〜5.0g | 60〜70kcal | 3.2〜3.4g | 3.5〜4.0g | 0g | 乳糖由来の甘さ。カルシウム豊富。 |
| 豆乳(無調整) | 1.0〜3.0g | 40〜55kcal | 3.0〜4.0g | 2.0〜3.0g | 0.2〜0.6g | 糖質控えめ。大豆由来のたんぱく質。 |
| アーモンドミルク(無糖) | 0.3〜1.0g | 13〜25kcal | 0.3〜0.8g | 1.0〜2.0g | 0.2〜0.6g | 糖質きわめて少。軽い飲み口。 |
【参考】牛乳・豆乳・アーモンド・オーツの違い(特徴早見)
| 飲料 | 甘さの由来 | 糖質傾向 | コク/味わい | 向いている用途 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| オーツ | オーツ由来の自然な甘み | やや多め | 香ばしくまろやか | ラテ・シリアル・スープ | 商品差が大きい(ラベル確認) |
| 牛乳 | 乳糖 | 中程度 | コクとミルキー感 | そのまま・お菓子作り | 乳糖不耐症の人は注意 |
| 豆乳(無調整) | 大豆由来(甘さ控えめ) | 少なめ | 大豆のコク | 料理・プロテイン割り | 青臭さが苦手な人も |
| アーモンド(無糖) | 甘味料なし | かなり少なめ | 軽くすっきり | ダイエット・置き換え | たんぱく質は少なめ |
ほかの植物性ミルクとの比較軸は、オーツvsアーモンドの違いもチェック。
代表的ブランド別の糖質比較(100mlあたり)
| ブランド | 糖質量 | カロリー | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|
| OATSIDE オーツサイド | 約6〜7g | 45〜55kcal | コク深く香ばしい味。チョコ味などフレーバー展開あり。 | そのまま飲用、スイーツやラテ用に。 |
| Minor Figures マイナーフィギュアズ | 約4〜5g | 40〜50kcal | 泡立ちに優れ、バリスタ向け。添加物少なめ。 | カフェラテ、バリスタ用途。 |
| Ave Natur アヴェナチュール | 約5〜6g | 40〜50kcal | 国産ブランド。自然な甘さで飲みやすい。 | 毎日の食卓や料理、子ども向け。 |
| Alpro アルプロ | 約5.6g(無糖タイプ) | 44kcal | ヨーロッパ定番。栄養強化タイプも多い。 | 日常飲用、栄養補給。 |
| 明治まるごとオーツ | 約6g | 50〜55kcal | 国産大手。家族向けでクセが少ない。 | 料理やシリアル、子どもと一緒に。 |
糖質と炭水化物、そして糖類
結果的に炭水化物も多く見えるオーツミルクですが、炭水化物が多いからといって一概に「太りやすい」「ダイエットに不向き」とは言い切れません。
なぜなら炭水化物は「食物繊維」と「糖質・糖類」を合わせたものだから。(参考:日本食品標準成分表)

オーツミルクは優しい甘さを生み出している「でんぷん」だけでなく、食物繊維も比較的多く含まれます。そのため全体として炭水化物も多くなる傾向にあります。
そのどれもが自然な糖質、自然な食物繊維です。
糖質は、私たち人間にとって大切な栄養素
- エネルギーの源に
- 集中力とパフォーマンスの向上
- 運動後の回復
- 満腹感・満足感
オーツミルクは他の植物性ミルクと比べて糖質が高いため、このような糖質のメリット・デメリットも知っておくといいかもしれません。
ただ、基本的にはオーツミルクで糖質を摂りすぎた、なんてことはあまり考えづらいです。なぜならオーツミルク100mlあたり約4〜8gの糖質が含まれていますが、1日1,000mlもオーツミルクを飲んでも糖質は40g〜80g程度。(※厚生労働省の炭水化物(糖質を含む)摂取量目安は、1日のエネルギー摂取量2,000kcalの場合約250〜325g、また300gを超えると過剰摂取による健康リスクが高まる)
そして1日に1,000mlもオーツミルクを飲む人はそうそういないでしょう。糖質を気にしている方であれば、むしろ白米やパン、精製塩など高糖質・高GI食品を減らしていくことを意識した方が効率がいいはずです。
血糖値や健康への影響|β-グルカンがカギ
オーツミルクは食物繊維(β-グルカン)を含み、一般に血糖値の上昇を緩やかにする傾向があるとされます。糖質「量」だけでなく、一緒に摂る成分の質(食物繊維・脂質・たんぱく質)や、食事全体の組み合わせも影響します。
糖質は多めでも、β-グルカンなどの存在が安心材料。飲み方の工夫で日常に取り入れやすくなります。
オーツミルクは血糖値が上がりやすい?
上記でもお伝えしたとおり、オーツミルクは血糖値を緩やかにするものであり、血糖値が上がりやすい飲み物ではありません。もちろんオーツミルクには糖質が含まれるので飲むことで血糖値は「正常に」上がります。この正常の範囲は人によって異なりますので注意しましょう。
- 炭水化物の糖分がブドウ糖(グルコース)になり血液中に流れ、その血中のグルコース濃度が血糖値
- オーツミルクは他の植物性ミルクに比べて糖質が多いが、GI値が低いオーツ麦が原料なので血糖値が上がりやすい飲み物ではない
糖質制限やダイエット中の飲み方
- 無糖(砂糖不使用)表示を優先する。
- コーヒー・紅茶の甘味を減らせる用途で使う(例:砂糖→オーツの自然な甘み)。
- 運動前後のエネルギー補給に活用(スムージーに少量)。
- 間食(おやつ)と置き換え、総糖質量をコントロール。
「制限中=NG」ではありません。量とタイミング、そして無糖タイプの活用がコツです。
選び方のポイント|ラベルで見るべきチェックリスト
- 「無糖」「砂糖不使用」の有無。
- 炭水化物と食物繊維の表示(糖質=炭水化物−食物繊維)。
- カルシウム・ビタミン強化の有無(毎日飲む人は便利)。
- 原材料(オーツの比率、香料・甘味料の有無)。
- 用途(そのまま飲む/ラテ/料理)に合う味とコク。
迷ったら、無糖+栄養強化ありを基本に、目的(そのまま/ラテ/料理)で選ぶのがおすすめです。
こんな時にオーツミルクを飲もう!時間別おすすめ食事法と効果
- 起床後のエネルギー不足を補える
- 食物繊維で朝から腸の調子を整える
- グラノーラやフルーツと一緒に
- コーヒーに混ぜてオーツミルクオレ
オーツミルクはそのまま飲むと、少し穀物のクセが感じられます。なのでおすすめは牛乳の代わりで料理に応用すると、そのクセが全くなくなり自然な甘さだけ感じられます!
よくある質問(Q&A)
糖質制限中でもオーツミルクは飲めますか?
量と選び方次第で取り入れられます。無糖(砂糖不使用)を選び、1回あたりの量を調整しましょう。
100mlあたりの糖質は4〜8gが目安。無糖タイプなら総糖質を抑えやすく、コーヒーや紅茶の砂糖を減らす置き換えが有効です。
「無糖」と「砂糖不使用」は同じですか?
一般には同義で使われますが、原材料表示と栄養成分(炭水化物・食物繊維)を確認しましょう。
詳細:オーツ由来の自然な甘みは残ることがあり、糖質量は商品差があります。糖質=炭水化物−食物繊維として目安に。
血糖値が気になります。オーツミルクは向いていますか?
β-グルカンなどの食物繊維により、血糖応答は穏やかとされます。無糖タイプと食事の組み合わせでより安心に。
詳細:野菜やたんぱく質と一緒に摂る、甘味料入り飲料の代わりに無糖オーツラテにする、といった工夫が役立ちます。
子どもや妊娠中でも飲めますか?
一般には飲めるとされますが、無糖・栄養強化表示・保存状態の確認が大切です。不安があれば医師・助産師に相談を。
乳幼児の主栄養源としての使用は推奨されない場合があります。日々の食事全体のバランスを優先しましょう。
まとめ|糖質は多め、でも工夫すれば使いやすい
オーツミルクは100mlあたり4〜8gの糖質が目安で、牛乳・豆乳より多め。
ただしβ-グルカンなどの存在により、血糖応答は穏やかとされます。気になる方は無糖タイプ+成分表示の確認、飲み方の工夫(置き換え・量とタイミング)が安心です。
不安は副作用・アレルギー、賞味期限と保存へ。味が気になるときはまずいと感じたときの見直し方もどうぞ。


